今も残っている、昔のアウトラインテンプレート。

工房の隅に、今ではほとんど使わなくなったベニアのテンプレートが何枚も残っています。
どれも、昔の僕が「いいな」と思ったラインです。
かっこいいと思ったボード。 実際に乗って調子が良かったボード。 「この形は調子良さそうだな」と感じたボード。
当時はCADではなく、一本一本、実物からアウトラインを拾っていました。

湘南の大工センターへプレーナーなどを買いに行った時、そこで手作りのアウトライン用の道具を紹介してもらいました。
先端にガイドがあり、その横から鉛筆が出る仕組みになっています。

ガイドをサーフボードの輪郭に沿わせて動かしていくと、そのラインがベニア板の上に残っていく。
気になるボードがあれば、その道具でアウトラインを取り、ベニアに写し、削ってテンプレートにする。そうやって、少しずつ形を残していきました。

今でも、その頃に作ったアウトラインは工房に残っています。
サーフボードは3Dです。
アウトラインやロッカーは、目で見たり、ある程度数値として測ることができます。
でも、レールや全体の肉厚、ボリュームのつながりになると、数字だけではなかなか再現できません。
見て、触って、乗って、また考える。
いろいろなボードを測って、たくさんの形を見て、自分の感覚の中に少しずつ残していく。
そんなことを繰り返していました。

今はCADを使うので、この道具を使うことはほとんどなくなりました。
便利になったし、精度も上がりました。
それでも、工房の隅に残っている昔のベニアを見ると、
「自分はずっと、形を追いかけてきたんだな」
と思います。
Shape / Hiroyuki Maeda


