波の道が見えると、サーフィンはもっと面白くなる。
サーフィンは、波に乗る前から始まっている。
僕はそう思っています。
海に着いたら、まず波を見る。
僕がよくサーフィンする一宮周辺のビーチでは、まず波のブレイクを観察し、その日の地形をチェックします。
波がどこから割れて、どのようにつながっていくのか。
ウネリはどのように入ってくるのか。
カレントはどちらに流れているのか。
そんなことを観察しながら、これから乗る波をイメージしています。
波のブレイクの仕方が、地形を教えてくれる。
僕は、そう考えながら海を見ています。

僕が見ている「波の道」。
僕は海をチェックする時、「波の道」を見ています。
これは一般的なサーフィン用語ではなく、僕自身が使っている言葉です。
波が割れていく道筋。
そして、その波に乗った時に、自分が滑っていくライン。
その両方を含めて、僕は「波の道」と呼んでいます。
波のブレイクを見ながら、海底の地形をイメージする。
どこでテイクオフして、どこを走り、どんなターンができるのか。
そんなことを頭の中で考えています。
もちろん、波がいつも想像どおりに割れるわけではありません。
でも、ウネリやカレント、ブレイクをよく観察することで、これから乗る波のイメージを描きやすくなります。

波の力を、どう使うか。
サーフィンで大切なのは、ただ波の斜面を滑ることだけではありません。
波の持っている力を、どう利用するか。
僕はそこを大切にしています。
波には、力を得られるパワーゾーンがあります。
その場所で、ボードにしっかりと圧をかけることで、波の力を利用できます。
さらに、ボードの反発力もスピードにつなげることができる。
フィンにも圧力が加わることで、ターンのドライブが生まれます。
そうした波とボードの反応を感じながらサーフィンすることが、僕はとても面白いと思っています。

速く走ろうとする前に、波を見る。
僕が特に大切にしていることがあります。
それは、スピードを出そうと必死になるより、波をよく観察すること。
パワーゾーンから外れてしまうと、波の力を得られず、ボードは失速してしまいます。
スピードをつけようと一生懸命に動いていても、肝心の波のパワーゾーンが見えなくなってしまうことがあります。
だから僕は、まず波を見る。
今、波の力はどこにあるのか。
これからどんなふうにブレイクしていくのか。
その力を利用するには、どんなラインを滑ればいいのか。
そんなことを考えながらサーフィンしています。

速く走ろうとする動きよりも、波の力を見つけること。
僕にとって、それが「波の道」を見るということにつながっています。
同じ波でも、見えている景色は違う。
海を見る場所も、意識していることも、人それぞれだと思います。
サーフィンの経験や技術、そして理想のサーフィンも違います。
同じ波を見ていても、どこに目を向けるかによって、想像するライディングは変わるかもしれません。
だからこそ、自分で海を観察し、自分なりに考えることが面白い。
実際に乗ってみて、思ったように走れたのか。
どこでスピードが出て、どこで失速したのか。
そうした経験が、次の波を見る時の新しい気づきにつながっていくと思います。
波に乗る前から、サーフィンを楽しもう。
次に海へ行った時、少しだけ波を見る時間を楽しんでみてください。
波はどこから割れているでしょうか。
どこに力がありそうでしょうか。
そして、自分ならどんなラインを滑りたいでしょうか。
すぐに答えがわからなくてもいいと思います。
海を見て、自分なりに想像する。
そして実際に波に乗って確かめてみる。
その繰り返しで、今まで気づかなかったことが見えてくるかもしれません。
波の道が見えてくると、サーフィンはもっと面白くなる。
僕はこれからも、海をよく観察しながら、まだ知らないサーフィンの楽しさを探していきたいと思っています。
皆さんは、波に乗る前、どんなところを見ていますか?
Hiroyuki Maeda / EVOLVE FUTURE SHAPE
Photos by ALAIA MENTAWAI



