フィンを変えると、同じボードでも別の顔になる。
サーフボードの乗り味は、ボードだけで決まるわけではありません。
フィンを少し変えるだけで、同じボードが驚くほど違う表情を見せることがあります。
似た形でも、少し大きくしたり、小さくしたり。素材の硬さや、しなり方が違えば、ターンの入り方や伸び方まで変わってきます。
僕自身、これまでいろいろなフィンを実際に付け替えてテストしてきました。
形を見て、硬さを確かめて、海で乗る。
それだけではなく、フィンそのものの形を考え、テンプレートを作ることもあります。

同じように見えるフィンでも、少し立っているもの、少し寝ているもの。形や大きさ、素材の硬さが変われば、海の中で感じる反応も変わります。
レスポンスと、ドライブ。
僕が最近好んでいるのは、少し硬さのあるフィンです。
ある程度の硬さがあると、ボードのレスポンスが速く、自分が行きたい方向へ直感的につながっていく感覚があります。
そこに適度なしなりが加わると、ただ反応が速いだけではなく、ターンに伸びるようなドライブ感が加わってくる。
その感じが、僕は好きです。
ただし、これは誰にでも同じとは限りません。
サーファーの体重も違えば、サーフィンの仕方も違う。使っているボードも違うし、普段入る波も違います。

フィンだけを見ない。
お客様から「どのフィンが合いますか?」と聞かれた時は、まず今使っているフィンを教えてもらいます。
体重から、おおよそのS・M・Lというサイズ感を考え、その上で形や硬さを見ていきます。
もう少しレスポンスを出したいなら、少し立った形で、やや硬めのフィン。もっとドライブさせたいなら、少し寝ていて、若干しなりのあるフィン。
ただ、僕の場合はフィンだけを見ているわけではありません。
サーフボードを作る時点で、そのボードのセッティングコンセプトとフィンボックスの位置も考えています。
ボードのコンセプト。フィンボックスの位置。フィンの形。大きさ。硬さ。そして、そのサーファーがどう乗りたいのか。
それらがうまく重なった時、波と自分の感覚が一体になるように、ボードが動いてくれる瞬間があります。
自分の好みを探す。
フィンは、一種類持って終わりではなくてもいいと思っています。
できれば二種類くらい持って、波やボード、その日の感覚で変えてみる。
同じボードなのに、昨日とは違う。
その違いに気づくことも、サーフィンの楽しさの一つです。
波と自分の感覚がつながるフィンを探す。
選ぶことも、試すことも、サーフィンの一部。
フィンは小さい。
でも、その小さな違いが、一本のターンを大きく変えることがあります。
Shape / Hiroyuki Maeda



