バリの思い出を、波の上へ。
島さんの SAN DIEGO FISH|世界に一本だけのサーフボード
サーフボードには、性能だけでは語れない魅力があります。
どんな波に乗りたいのか。
どんなサーフィンを楽しみたいのか。
そして、その一本にどんな想いを込めたいのか。
僕はサーフボードをつくるとき、ボードの形だけではなく、その人がどんなサーフィンライフを楽しみたいのかということも大切にしています。
今回ご紹介するのは、島さんのためにつくった SAN DIEGO FISH。
バリでの思い出と、島さんらしい自由な発想から生まれた、世界に一本だけのサーフボードです。

1|思い出のシャツを、サーフボードの一部に。
今回のボードには、少し特別なものを取り入れました。
それは、島さんがバリでつくった、お気に入りのシャツです。
思い出の詰まったその生地を、サーフボードのテール、フィン周りにファブリックパッチとして取り入れることにしました。

サーフボードのデザインというと、カラーやライン、ロゴなどをイメージする方が多いかもしれません。
でも、自分が大切にしているものをボードの一部にするという楽しみ方もあります。
僕は、こういう自由な発想が大好きです。
サーフボードは、ただ波に乗るためだけの道具ではありません。
眺めているだけでも気持ちが上がる。
海に持っていくのが楽しみになる。
自分の好きなものと一緒に、サーフィンを楽しめる。
そんな一本があってもいいと思うんです。
2|世界に一本だけのデザインができるまで。
今回のカラーには、透明感のあるコークボトルカラーのティントを選びました。
そこに、バリのシャツの生地を組み合わせます。
製作途中の写真を見ると、生地そのものの模様や、実際にボードに合わせていく様子がわかると思います。

ファブリックパッチは、ただ模様を貼り付ければいいというものではありません。
ボードの形と、生地の柄。
それぞれの良さを生かしながら、一つのデザインとしてまとめていきます。
特に今回のSAN DIEGO FISHでは、特徴的なフィッシュテールの周辺に生地を取り入れています。

この部分は、ボードの個性がよく表れるところでもあります。
製作途中では、まだ仕上がりの全体像が見えにくいものです。
それが、少しずつ工程を重ねていくことで、ひとつのサーフボードになっていく。
そして透明感のあるカラーと、思い出の生地が組み合わさった時、島さんだけのデザインが形になりました。

同じ柄、同じ色、同じ想いの一本は、ほかにはありません。
自分だけのサーフボードをつくる楽しさは、こういうところにもあると思います。
3|目指した乗り味は、SPEED × FLOW × CONTROL。
もちろん、見た目だけではありません。
今回のSAN DIEGO FISHでは、ボードの乗り味についても、いろいろなことを考えています。
僕が大切にしたのは、浮力と安定感を持たせながら、波の上をしっかり走ること。
そして、ただ安定して走るだけではなく、ターンやボードコントロールもしっかり楽しめることです。
SPEED × FLOW × CONTROL
スピードに乗る。
波の上を滑らかに走る。
そのスピードを生かしながら、気持ちよく次のターンへつなげる。
大きなラインを描くような、フローのあるサーフィン。
今回のボードでは、そのバランスを大切にしました。


サーフボードづくりでは、長さや幅、厚み、ボリュームといった数字も大切です。
でも、僕が考えているのは数字だけではありません。
その人が実際に波に乗った時、どんなフィーリングを感じるのか。
そこを想像しながら、一本のボードを形にしていきます。
そして、その答えは、実際に海で乗ってみることで少しずつ見えてきます。
4|10月25日。海から届いた、最初のフィードバック。
ボードが完成し、島さんが実際にサーフィンした感想を聞かせてくれました。
10月25日の朝。
その言葉が、とても印象的でした。
独特の浮遊感があるのにふわふわしてるわけじゃない。ターンではしっかりドライブする。病みつきになるね〜
浮遊感がある。
でも、ただふわふわと浮いているわけではない。
ターンでは、しっかりドライブする。
その感覚を、島さん自身の言葉で聞くことができました。
今回のボードで大切にしたのは、浮力や安定感を生かしながら、スピードとフロー、そしてコントロールを楽しめること。
島さんの言葉を聞いて、僕が設計で目指していた方向と、実際に感じてもらえた乗り味が重なる部分があったことを嬉しく思いました。
そして何より、
「病みつきになるね〜」
という言葉が、とても嬉しかったです。
サーフボードは、つくり手が良いと思うだけでは十分ではありません。
実際に乗るお客様がどう感じるか。
そこに、僕が知りたい答えがあります。
5|10月26日。ジャンクな波で感じた推進力。
そして翌日の10月26日。
今度は、肩くらいからセットでは頭サイズになる、ジャンクなコンディション。
きれいに整った波とは違い、ボードを走らせるのが簡単ではない状況です。
そんな海で、島さんは次のように感じたそうです。
バタつかないしボードがどんどん前に出て行く突破力と言うか推進力と言うかを凄く感じた

この感想も、とても興味深いものでした。
バタつかないこと。
ボードが前へ出ていくような推進力を感じたこと。
最初に話していた浮遊感やドライブ感とは、また違った角度からボードの特徴が見えてきました。
そして島さんは、良かったことだけではなく、難しかったところも教えてくれました。
スピードが出る分、後ろ脚に体重が残った時には、立て直せないこともあったそうです。
島さん自身は、それを自分の技量の問題だと振り返っていました。
僕は、こういう率直な感想も大切にしています。
乗りやすかったところ。
気持ちよかったところ。
そして、まだうまくコントロールできなかったところ。
それぞれの感覚を聞くことで、ボードのことも、お客様のサーフィンのことも、さらに理解が深まっていきます。
一度乗って「良かった」で終わりではなく、違う波で乗り、また新しい発見がある。
そこにもサーフボードの面白さがあります。
そして、島さんはこんな言葉で感想を締めくくってくれました。
「どんな波でもサーフィンが楽しくなるボードですな!」
この言葉を聞けたことが、僕には何より嬉しかったです。
6|完成してからも、ボードの楽しさは続いていく。
僕はサーフボードをつくる仕事をしています。
でも、一本のボードが完成したら、そこで僕の楽しみが終わるわけではありません。
むしろ、その先が楽しみなんです。
どんな波に乗ったのか。
どんなターンが気持ちよかったのか。
今までとは違う感覚に出会えたのか。
お客様からそんな話を聞くことで、僕もまた新しい発見をしています。
今回のSAN DIEGO FISHでは、バリでの思い出からデザインが生まれました。
そこに島さんのサーフィンを想像した設計を組み合わせ、世界に一本だけのボードが完成しました。
そして今度は、そのボードに乗ることで、海の上で新しい体験が生まれています。
一本のサーフボードに、その人の思い出が加わる。
そのボードと一緒に、さらに新しい思い出が増えていく。
僕は、そんなサーフボードとの付き合い方が素敵だと思います。
7|あなたのサーフボードには、どんな物語がありますか。
EVOLVEでは、サーフボードを選ぶ時、モデルやサイズだけでなく、その人がどんなサーフィンを楽しみたいのかを大切にしています。
性能を追求することも、もちろん大切です。
でも、自分らしいデザインを楽しむことも、同じくらい大切だと思っています。
お気に入りのボードを持って海に向かう。
波に乗って、今まで知らなかった感覚に出会う。
そして、その楽しさを誰かと分かち合う。
サーフボードには、そんな可能性があると思います。
今回の島さんのSAN DIEGO FISHも、これからどんな波を走り、どんな思い出を重ねていくのでしょうか。
僕も楽しみにしています。
島さん、素敵なフィードバックをありがとうございました。
これからも、この一本と一緒に、島さんらしいサーフィンライフを楽しんでください!
Hiroyuki Maeda / EVOLVE FUTURE SHAPE
BOARD SPECIFICATION
MODEL: SAN DIEGO FISH
ORDER: EV-26028
LENGTH: 6'3"
WIDTH: 21 9/16"
THICKNESS: 2 15/16"
VOLUME: 45.4 L
MATERIAL: PU
FIN SYSTEM: FCS2
FIN SETUP: TWIN
TAIL: FISH
COLOR: コークボトルカラー・ティント
SPECIAL DESIGN: バリで作った愛用のシャツを使ったファブリックパッチ
EVOLVE FUTURE SHAPE — CUSTOM SURFBOARDS



